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【映画レビュー】「ブラッド・チェイサー 沈黙の儀式」(原題「Muti(The Ritual Killer)」/2022 アメリカ) [映画]

【映画レビュー】「ブラッド・チェイサー 沈黙の儀式」(原題「Muti(The Ritual Killer)」/2022 アメリカ)
 イタリアのローマで女性が儀式めいた方法で惨殺される殺人事件が発生する。刑事たちが犯人と思われる男を置くが、取り逃がしてしまう。
 一方、アメリカのミシシッピ州では、娘を亡くしたことをひきずるルーカス・ボイド刑事(コール・ハウザー)は、捜査中に犯人を射殺したことを問題視される。その後、意図的に体の一部を切り取られた少女の死体が発見され、似たような事件が続けて起きる。
 連続発生した儀式的な猟奇殺人の捜査に、ボイドらは黒魔術の呪術師でもある大学教授のマッキーズ(モーガン・フリーマン)に協力を求め、犯人を追い詰めるというサイコサスペンス作品だ。
 物語の序盤はイタリア・ローマで発生した猟奇殺人と犯人の追跡、モーガン・フリーマン扮するアメリカ(出身地はアフリカのレソト王国という設定)の大学教授の日常、そして別の事件を追いかけているアメリカの刑事の話が同時進行で描かれていく。
 このような作品は、“誰が殺人鬼なのか”を軸にストーリー展開させていくものだが、早々に犯人が特定されてしまい、サスペンス要素はそこで半減してしまう。
 さらに、アクションシーンも今ひとつで、アメリカの作品としては、物足りなさを感じる。
 謎多き役柄をモーガン・フリーマンが演じているが、脚本の陳腐さのせいで、“無駄遣い”の印象が強い。日本の配給会社から買い手が付かず、WOWOWでの放映にとどまったことからも分かるように、興行的には大失敗したのだろう。
 殺人の方法としては無残そのものなのだが、その描写は極力抑え気味だ。ラストシーンになって初めて、サイコパスっぽい映像が登場するものの、シリアルキラーと対決するというストーリーの割には、グロテスクなシーンが少なく、こうした作品が好きな人にとって、満足させるだけの作品ではなくなっている。さしずめ“B級映画”といっても過言ではない印象だ。
<評価>★☆☆☆☆
<監督>ジョージ・ギャロ
<製作>ジョー・レモン、ブレット・サクソン、ジェフ・ボウラー、アンドレア・イェルボリーノ、モニカ・バカルディ、ダニエレ・マローニ
<製作総指揮>ルカ・マトンルンドーラ、リチャード・サルバトーレ、デビッド・E・オーンストン、ネイト・アダムス、ゲイレン・スミス、マーク・ダノン、ジョバンナ・トリシッタ、ナット・マコーミック
<原案>ジョー・レモン、フランチェスコ・チンクェマーニ、ジョージア・イアンノーネ
<脚本>
ロバート・T・バウワーソックス、ジェニファー・レモン、フランチェスコ・チンクェマーニ、ルカ・ジルベルト、フェルディナンド・デルオモ
<撮影>アンジェイ・セクラ
<美術>ジョー・レモン、マルコス・キート、フランチェスコ・コトネ
<衣装>レンカ・パディサコバ
<編集>イバン・ゴティエ
<音楽>トム・ラスブエルト
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