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【映画レビュー】「ゼロ・コンタクト」(原題「Zero Contact」/2021 アメリカ) [映画]

【映画レビュー】「ゼロ・コンタクト」(原題「Zero Contact」/2021 アメリカ)
 IT業界の大物フィンリー・ハート(アンソニー・ホプキンス)は妻が亡くなった後、自社の「ハート社」から追放され、自身も急死する。そして、5人の関係者、ロサンゼルスにいるフィンリーの息子サム・ハート(クリス・ブロシュー)、かつてフィンリーと働き、現在はスウェーデンに住むハカン・ノードクイスト(マルティン・ステンマルク)らが、謎のAIに呼ばれ、Zoomによるリモート会議に出席する。
 AIは5人に、彼らが知るパスコードを60分以内に入力しろと要求。だがフィンリーは生前、地球を壊滅させる技術を生み出しており、パスコードはそれを起動させかねないものだった。
 本作は、2020年のコロナ禍のロックダウンを逆手に取り、完全リモートによって製作され、NFTによって資金調達や配信がなされた革命的な作品だ。「ゼロ・コンタクト」のタイトル通り、17か国・89人のキャストやスタッフが接触なしで作り上げている。
 全編にわたって、ほぼZoonの画面のみ、そこに生前のフィンリーの語りが挿入される。フィンリーの予言めいた言葉の一つひとつが、恐怖に満ちた物語とている。アンソニー・ホプキンスの存在感は、やはり群を抜いている。
 暗黒物質やタイムトラベル、量子物理学といったプロットは複雑で、理解するには難しいものだったが、脚本自体はシンプルなもので、立派なサスペンス映画として成立している。その事実だけでも、映画界にとっては画期的だともいえる
 ウェブカメラの映像であることを強調するための、画面のちらつきといったエフェクトも効いていたし、制限時間が近付くに連れ、冷静さを失っていく登場人物たちもリアリティー溢れるものだった。
 コロナ禍は、映画界に大きな損失生んだが、このシチュエーションで、鑑賞者を惹きつけ、恐怖に陥れるリック・ダグデイルの手腕には脱帽するしかない。
<評価>★★★☆☆
<監督・製作>リック・ダグデイル
<脚本>キャム・キャノン
<撮影>エド・ルーカス
<音楽>クラス・ヴァール、アンダース・ニスカ
<インターネットムービーデータベース>https://www.imdb.com/title/tt12359080/
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