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【映画レビュー】「ミッドナイト・マーダー・ライブ」(原題「On the Line」/2022 アメリカ) [映画]

【映画レビュー】「ミッドナイト・マーダー・ライブ」(原題「On the Line」/2022 アメリカ)
 ロサンゼルスのラジオ局の「KLAT」の深夜放送の人気DJのエルヴィス・クーニー(メル・ギブソン)。過激な発言で炎上することも多く、敵も多かった。
 エルヴィスは新しいインターンのディラン(ウィリアム・モーズリー)に対し、パワハラ的ないたずらをする。エルヴィスはメアリー(アリア・セロール・オニール)とともに番組を開始するが、エルヴィスはゲイリー(ポール・スペラ)というリスナーの男から電話を受け、自宅に妻・オリヴィアと娘・アドリアを人質に取っていると語る。ゲイリーはエルヴィスに対し、電話を切ったら、エルヴィスの家族を殺すと脅す。
 ゲイリーはかつての恋人で、以前の番組パートナーのだったローレンが自殺したのは、エルヴィスの態度と彼女に対する下品なジョークが原因だと話し、復讐すると告げる。エルヴィスがゲイリーと話している間に警察が自宅を捜索するが、妻子の姿はない。男との会話を糸口に妻子を救おうとするエルヴィスだったが、事件はさらに過激な方向へとエスカレートしていく。
 ゲイリーはエルヴィスを脅した末、エルヴィスにメアリーと不倫関係にあることを放送中に認めさせる。次にゲイリーは、エルヴィスに局に屋上から飛び降りると指示する。エルヴィスは飛び降りたフリをするが、ゲイリーのドローンによってウソがバレてしまう。その後、エルヴィスは2発の銃声を聞き、家族が死んだものと思い込む。
 スタジオから出る途中、スピーカーからゲイリーの声が聞こえ、家族はまだ生きていて、局内のどこかに一緒にいると告げる。その後、エルヴィスは、ゲイリーがずっとスタジオ内にいたことに気付く。ゲイリーは警備員を殺し、局内に隠れ、ビルごと爆発させるべく時限爆弾を仕掛ける。
 ゲイリーは、全員死ぬまでに自分を見つけるのに40分かかるとエルヴィスに告げ、エルヴィスとディランは建物を通り抜け、ゲイリー、オリビア、アドリアを探すが、その途中、彼らはエルヴィスの旧友で、局から密かにコンピューターを盗んでいたトニーに遭遇する。ゲイリーはエルヴィスにトニーを殺すように命ずるが、エルヴィスは彼を解放する。
 エルヴィスらは偽の隠れ場所に案内されるが、ゲイリーは監視カメラを通して彼らの姿が見えていると明かす。エルヴィスは監視カメラのないルートを通ってディランを制御室に連れて行き、そこでゲイリーではなく、エルヴィスを敵視しているDJのジャスティン(ケビン・ディロン)が頭に銃弾を受け死んでいるのを発見する。その後、ゲイリーは拘束されたメアリーらと一緒にレコーディングスタジオにいると明かす。残り10分を稼ぐことに成功した後、エルヴィスとディランは別の秘密ルートを通ってスタジオに戻る。 2階に着くと、トニーは首を吊って死んでいた。
 エルヴィスはカッターでゲイリーを捕まえることに成功するが、ゲイリーは自分が爆弾のスイッチを持っていること、そしてオリヴィアとアドリアが爆弾の付いたベストを体に縛りつけていることを明かす。ゲイリーはロサンゼルス市警のSWATチームのメンバーであるブルースから電話を受け、爆破装置を解除できないと言われてしまう。そこでゲイリーは交換条件を提示し、オリヴィアとアドリアは解放され、その代わりにディランが人質となる。
 従うことを余儀なくされたブルースは、ゲイリーの助けでベストの爆弾を無効化し、スタジオに運び込み、再起動させる。 その後、ゲイリーはブルースを射殺し、爆弾のスイッチを落とすが、何も起こらなかった。
 エルヴィスとゲイリーは、死んだと思われていた全員が生きて戻ってくると、笑いながら抱き合う。その後、すべての状況はスタジオ全体がディランに対して行ったいたずらであったことが明らかになる。
 エルヴィスは一連の出来事が大掛かりな“ドッキリ”であること説明したが、ディランは不機嫌な様子で立ち去ってしまう。エルヴィスと彼のスタッフは、ディランにマイクを差し出しながら彼を追いかけるが、ディランは階段から転落してしまう、その場にいた誰もが「ディランは死んだ」と思い込む。
 翌朝、エルヴィスは取り乱した様子でスタジオを出て、「ラジオはもう終わり」と誓う。
 しかしその後、生きていたディランは本名はマックスというスタントであることを明かし、エルヴィスの誕生日を祝うために、ラジオ局全体のいたずらの一環として自分の死を偽装したことをネタバレする。エルヴィスはディランことマックスが生きているのを見て喜び、その復讐はもっとひどいことになるから気をつけろと、ジョークめかして語るのだった。
 ほぼワンシチュエーションに近く、ジャンル的には“B級サスペンス”にあたる作品なのだが、監督としてオスカーを獲得しているメル・ギブソンのさすがの存在感、ロムアルド・ブーランジェによる大どんでん返しのストーリーも見事だ。
 痛快すぎる“大人の悪ふざけ”だが、冒頭からの緊迫感から、ドッキリに次ぐドッキリに、終始楽しく鑑賞できる娯楽作に仕上がっていた。冗長さは全くなく、1時間44分の作品でありながら、お腹いっぱいにさせる作品だった。
<評価>★★★★☆
<監督・脚本>ロムアルド・ブーランジェ
<製作>ロムアルド・ブーランジェ、マーク・フライドマン、ロバート・オグデン・バーナム
<製作総指揮>ウィリアム・V・ブロミリー、シャナン・ベッカー、ジョナサン・サバ ネス・サバン、メル・ギブソン ナディーン・ドゥ・バロス
<撮影>ザビエル・カストロ
<音楽>クレメント・ペリン
<インターネットムービーデータベース>https://m.imdb.com/title/tt14824590/mediaviewer/rm747115265/
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