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【映画レビュー】「辻占恋慕」(2022 日本) [映画]

【映画レビュー】「辻占恋慕」(2022 日本)
 ある日、ロックデュオ“チカチーロンズ”のボーカル・信太(大野大輔)は、対バンライブに挑むが、ギターの直也にドタキャンされる。その理由は「パチンコ」。それが原因で、バンドは解散に追い込まれる
 路頭に迷う信太に救いの手を差し伸べたのは、鳴かず飛ばずのシンガーソングライターでアラサー女子の月見ゆべし(早織)。売れない、金ない、時間ないという2人は意気投合し、やがて信太はゆべしのマネジャーとなり、恋人にもなる。だが
しかし、ゆべしをメジャーに進出させたい信太と、自分のスタイルを頑なに曲げないゆべしの溝は日に日に深まっていく…。
 ゆべしを演じた早織は、出演オファーがあってからギターの練習を始めたということだが、吹き替えなしで、見事なパフォーマンスを見せている。かつての中島みゆきや山崎ハコにようなキャラクターだ。一方、信太は大野監督自ら演じており、煮え切らない男を演じている。
 脇を固めるキャストには、いわゆる“一流俳優”はいない。おそらく、製作費も激安だろう。それでも、音楽映画でもなく恋愛映画でもないこの会話劇を成立させることに成功している。三十路を迎えて、夢を追い続けるのか、それとも諦めるのか…。人生の選択を迫られる男女の葛藤を描いている。
 ゆべしは一見、芯の強そうな女性に見えるが、エゴサして、聴衆の反応を気にする一面もある。せっかくラジオ出演の機会を得ながらも、無愛想に徹し、放送事故を起こした上でチャンスを台無しにしてしまう。そのもどかしさも彼女の魅力であり、反面、売れない原因でもある。
 ラストシーンは、満員のライブハウスで歌えるチャンスを得るが、マネジャーであり恋人の信太の暴走でぶち壊される。それは同時に“青春の終わり”を意味していた。
 また、曲を売るメディアがカセットテープだったり、どこか“昭和感”を感じさせる作品でもあった。
<評価>★★★☆☆
<公式サイト>https://tsujiurarenbo.com/#main_wrp
<公式Twitter>https://twitter.com/tsujiurarenbo
<監督・原作・脚本>大野大輔
<エグゼクティブプロデューサー>石田誠
<プロデューサー>川勝奈穂
<アソシエイトプロデューサー>丸山靖博
<アシスタントプロデューサー>登坂健
<企画協力>直井卓俊
<撮影>中瀬慧
<照明>玉川直人
<録音>柳田耕佑
<スタイリスト>小宮山芽以
<ヘアメイク>藤原玲子
<編集>海野大輔、谷口恒平
<音楽>福田裕彦
<監督補>永関勇
<助監督>森山茂雄
<スチール>柴崎まどか
<制作担当>赤間俊秀
<劇中歌>西山小雨、ナビ、ニノ倉らむね
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