SSブログ

【映画レビュー】「探偵マリコの生涯で一番悲惨な日」(2023 日本) [映画]

【映画レビュー】「探偵マリコの生涯で一番悲惨な日」(2023 日本)
 ゴールデン街にある小さなバー「カールモール」のバーテンダーであり探偵でもある石破マリコ(伊藤沙莉)がFBI(イアン・ムーア&ハーシェル・ペッパース)から通訳のYUKA(真宮葉月)を通じて、「宇宙人を匿い、歌舞伎町に潜伏している科学者の天本(宇野祥平)を探してくれ」という依頼を受ける。興味半分で依頼を受けるマリコ。
 恋人で、「伊賀麻績新陰服部流」を継承したと自称する忍者のMASAYA(竹野内豊)とともに、歌舞伎町に潜む宇宙人に迫ろうとする。
 マリコの周囲には、別れた娘を捜すという依頼をマリコにしており、現在は落ちぶれ、ラブホテルの清掃員としているヤクザの戸塚六平(北村有起哉)や、ホスト狂いでマリコにカネの無心をしているキャバ嬢の絢香(久保史緒里)、絢香を付け狙うシリアルキラーの南部(松浦祐也)、区役所職員でありながら殺人マシンとして育てられた茂美(中原果南)と貞美(島田桃依)の小金井姉妹などといったクセの強いキャラクターが揃い、それぞれの物語が絡み合っていく。
 物語は6つのエピソードで構成され、1・3・5は片山慎三、2・4・6は内田英治がそれぞれ監督を務める異色作だ。脚本は上記に加え、片山慎三も加わっている。
 制作陣やキャストの名前だけを見れば、ついハードルが上がってしまうが、中身はブラックユーモアに満ち、B級感タップリだ。
 荒唐無稽な設定と、シュール過ぎるストーリー、宇宙人が登場する名作映画へのオマージュなど、様々な要素が闇鍋的に盛り込まれているが、肝心のメインストーリーが曖昧なまま物語が終わってしまった印象だ。最後、マリコの父親殺しの過去、さらにMASAYAとの関係が暴かれてしまう。そういう意味で「生涯で一番悲惨な日」なのかもしれないが、それにも説得力に欠ける。
 歌舞伎町の闇を露悪的に描き、マジックミラー号でのAV撮影シーンも登場するなど、エロ要素あり、コメディ要素ありで、それなりには楽しめるのだが、1本の映画作品として見た場合、全てにおいて中途半端に見える。
 一流監督に人気キャストを揃え、あえてB級作品として製作されたのであれば合点がいくが、かなりの部分で“見る人を選ぶ”作品といえるのではないだろうか。
<評価>★☆☆☆☆
<公式サイト>https://detective-mariko-movie.jp/
<公式X>https://twitter.com/detectiveMariko
<公式Instagram>https://www.instagram.com/detectivemariko/
<公式TikTok>https://www.tiktok.com/@detectivemariko
<監督>内田英治、片山慎三
<脚本>山田能龍、内田英治、片山慎三
<プロデューサー>菅谷英智、藤井宏二、尾関玄
<撮影>岸建太朗
<照明>尾崎智治
<録音>平直樹
<美術>松塚隆史
<衣装>百井豊
<ヘアメイク>板垣実和
<編集>小美野昌史
<音楽>小林洋平
<助監督>井手博基
<サウンドデザイン>岩丸恒
<制作プロダクション>Libertas
<主題歌>Da-iCE「ハイボールブギ」(avex trax) https://da-ice.jp/discography/detail.php?id=1019753
#探偵マリコの生涯で一番悲惨な日 #映画 #内田英治 #片山慎三 #伊藤沙莉 #竹野内豊 #北村有起哉 #宇野祥平 #久保史緒里 #松浦祐也 #高野洸 #中原果南 #島田桃依 #伊島空 #黒石高大 #真宮葉月 #阿部顕嵐 #鈴木聖奈 #石田佳央 #山田能龍 #探偵 #FBI #宇宙人 #忍者 #PG12 #Da_iCE #ハイボールブギ #東映

探偵マリコの生涯で一番悲惨な日 [Blu-ray]

探偵マリコの生涯で一番悲惨な日 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
  • 発売日: 2023/11/08
  • メディア: Blu-ray







nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画