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【映画レビュー】「20歳のソウル」(2022 日本) [映画]

【映画レビュー】「20歳のソウル」(2022 日本)
 市船野球部の甲子園出場で一躍有名となった、“必勝の応援歌”「市船ソウル」の誕生秘話と、その作者で、弱冠20歳にしてガンにより病死した浅野大義さんの物語を実話ベースで描いている。
 書籍から映画化までのタイムラグの間に、その物語はすでに有名になってしまっていたこと、よって、神尾楓珠が演じた浅野さんが最後には亡くなることが分かり切っていたことなどを差し引いても、市船の生徒たちの青春群像劇というより、一人の若者の難病にフォーカスされ過ぎており、故人には申し訳ないが、お涙頂戴のストーリー展開に胃もたれする。いわゆる“感動ポルノ”とさえいえるものだ。
 高橋克典、佐藤浩市、尾野真千子、関ジャニJr.の佐野晶哉といった錚々たるキャストが出演しているが、興行収入は2億円にも届かず、文化庁の補助金がなければ“大爆死”といっていい散々な結果だ。補助金目当てで、お金をジャブジャブ使って肥え太るために製作されたのではないかと勘ぐってしまうほどだ。
 クライマックスの164人の演奏で浅野さん葬送するシーンは、最初は、その人数の多さに葬儀業者が渋っていたものの、若者の思いを意気に感じて許したことになっている。しかし、ブラスバンドで故人を見送る行為の何が問題だったのかもさっぱり分からない。
 泣かせよう泣かせようとする演出がしつこく、ワンカットがやたらと長い。冗長過ぎて、途中で眠くなるほどだ。
 安直に感動作を作ろうとして、豪快にコケた典型的な駄作といっていいだろう。この結果は、テレビマン上がり(しかも、テレ朝時代にも大して実績もない)の秋山監督の責任でもある。
<評価>★☆☆☆☆
<公式サイト>https://20soul-movie.jp/
<監督>秋山純
<脚本>中井由梨子
<企画>秋山純
<エグゼクティブプロデューサー>福家康孝、飯田雅裕
<プロデューサー>渡久地翔、松本光司
<協力プロテューサー>木村康信、笹野大司、梅本竜矢
<提影監督>百束尚浩
<提影>島田貴仁
<照明>北條誠
<録音>戸部政明
<美術>石井哲也
<装飾>竹原丈二、山田将大
<小道具>森谷美千代
<スタイリスト>横尾早織
<ヘアメイク>田中紫央
<スタント>高橋昌志
<編集>岡田和実
<音楽プロデューサー>安藤日出孝
<音楽>KOSEN
<吹奏楽レコーディングディレクター>末崎正展
<サウンドデザイン>石井和之
<助監督>宮下涼太
<制作>松田好太郎
<原作>中井由梨子「20歳のソウル 奇跡の告別式、一日だけのブラスバンド」(小学館) https://www.shogakukan.co.jp/digital/093886340000d0000000
<主題歌>Kenta Dedachi「Jasmine」(Sony Musoc) https://www.kentadedachi.com/discography/ESXX02634B01A
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