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【映画レビュー】「LOVE LIFE」(2022 日本) [映画]

【映画レビュー】「LOVE LIFE」(2022 日本)
 不幸な出来事や、行方不明となった元夫との突然の再会などを通じて、愛と人生に向き合う婚姻届未提出の夫婦の物語。愛息を不慮の事故で失った悲劇に見舞われ、その出来事によって、夫の親夫婦との関係も悪化し、夫も不倫に走る。そんな中、主人公の女性の前に元夫が現れ、不穏さを増していく。
 大沢妙子(木村文乃)は再婚相手の二郎(永山絢斗)と、前夫のパク・シンジ(砂田アトム)との間の息子・敬太(嶋田鉄太)と共に幸せな日々を送っていた。しかし、結婚から1年を迎えようとする頃、敬太を事故で失う。悲しみに暮れる妙子の前に失踪していた前夫のパクが現れ、妙子はろう者のパクの世話をし始める。一方の二郎も、元カノの山崎理佐(山崎紘菜)と会っていた。悲しみの、パクにとことん寄り添う妙子に、二郎の心はますます離れていく。
 監督の深田晃司は、矢野顕子の同名曲にインスパイアされ、本作の構想に20年の歳月をかけ作り出したという。
 率直に言ってしまえば、“この作品のどこに20年もの間、練り上げたであろう箇所があるのか”と疑問に感じるほど、薄っぺらい脚本だ。とりあえず不幸な出来事を散りばめ、自分勝手な登場人物でイライラさせるも、最後には丸く収まっているように感じさせるラストシーンで締めるという安直さは、眠気をも誘うストーリーだ。
 そもそも、ある楽曲にインスパイアされた映画で、面白いと思えた作品にはであったことはない。深田が矢野顕子のファンだったからか、また、矢野の側から映画化のオファーがあったかは定かではないが、確実に言えることは、本作の製作によって矢野顕子には、何のメリットもないということだろう。この“映画もどき”と、矢野の音楽の世界観が違い過ぎるのだ。
 物語が取っ散らかったまま、半ば無理やりエンディングを迎える“力技”ともいえるシナリオには、落胆を通り越して啞然としてしまう。この作品でヴェネチア国際映画祭に出品するとは、いい根性を持っているのか、厚顔無恥なのか…。少なくとも、もう見ないであろう監督リストに「深田晃司」の名前が刻まれたことは確かだ。
<評価>★☆☆☆☆
<公式サイト>https://lovelife-movie.com/
<公式X>https://twitter.com/lovelife_movie
<公式Instagram>https://www.instagram.com/lovelife_movie/
<公式Facebook>https://www.facebook.com/lovelifemovie2022/
<公式note>https://note.com/lovelife_movie
<監督・脚本>深田晃司
<撮影>山本英夫
<美術>渡辺大智
<編集>シルビー・ラジェ、深田晃司
<音楽>オリビエ・ゴワナール
<主題歌>矢野顕子「LOVELIFE」(SSony Music Labels) https://www.sonymusic.co.jp/artist/AkikoYano/discography/ESCB-1255?bcRefId=53625010_ESCB-1255_06SFL
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LOVE LIFE (完全生産限定盤) [Analog]

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  • アーティスト: 矢野顕子
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックダイレクト
  • 発売日: 2022/09/07
  • メディア: LP Record






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