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【映画レビュー】「ヤクザと家族 The Family」(2021 日本) [映画]

【映画レビュー】「ヤクザと家族 The Family」(2021 日本)
平成中期から令和にかけて、社会環境や法制度とともに、「ヤクザ」という存在が時代とともにいかに変容し、扱われていったかが克明にわかる脚本に加えて、20年というスパンを演じ切った綾野剛と舘ひろしは素晴らしいのひと言に尽きる。シノギの中心がみかじめや薬物から、密漁となったり、ヤクザの衰退に代わって、磯村勇斗演じる「半グレ」が台頭してきたりする描写もフィクションとは思えないストーリー展開だ。「元暴力団員」というだけで、本人のみならず、周囲の人物に人権までも蹂躙される様は見ていて切なすぎる。最後には、主演の綾野剛が、堅気になったものの思うような人生を生きられない元舎弟役の市原隼人に刺し殺されるという救いようのないエンディングだ。果たしてこれをどう見るかで、この作品への評価も変わってくるように感じる。「ヤクザは必要悪」などとは思えない。しかしながら、「ヤクザなんか消えてもらって構わない」と言うのは簡単な一方で、ヤクザになることを運命づけられ、そういう生き方しか選択できなかった人間がいることも、また確かなのだ。「半グレ」という、法律の隙を突いて暗躍している存在が幅を利かせている今、「元ヤクザ」の生き方について問題提起している秀作といえる。
<評価>★★★★★
<公式サイト>https://www.yakuzatokazoku.com/
<公式Twitter>https://twitter.com/yakuzatokazokuf
<公式Instagram>https://www.instagram.com/yakuzatokazoku_movie2021/
<公式Facebook>https://www.facebook.com/yakuzatokazokuF
<監督・脚本>藤井道人
<企画・製作・エグゼクティブプロデューサー>河村光庸
<プロデューサー>佐藤順子、角田道明、岡本圭三
<Co.プロデューサー>飯田雅裕
<撮影>今村圭佑
<照明>平山達弥
<録音>根本飛鳥
<美術>部谷京子
<衣装>宮本まさ江
<ヘアメイク>橋本申二
<編集>古川達馬
<音楽>岩代太郎
<助監督>逢坂元
<キャスティング>おおずさわこ
<制作担当>大川哲史
<題字>赤松陽構造
<スチール>八木咲
<主題歌>millennium parade「FAMILIA」(SONY MUSIC) https://www.sonymusic.co.jp/artist/millenniumparade/
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ヤクザと家族 The Family

ヤクザと家族 The Family

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2022/08/10
  • メディア: Prime Video






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