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【映画レビュー】「先生、私の隣に座っていただけませんか?」(2021 日本) [映画]

【映画レビュー】「先生、私の隣に座っていただけませんか?」(2021 日本)
 カルチュア・エンタテインメントと蔦屋書店主催による、次世代クリエイター発掘のためのオリジナル映画の企画コンテスト「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2018」で準グランプリを獲得した作品を、堀江貴大監督が自身で映画化。
 売れっ子の女性漫画家・早川佐和子(黒木華)の夫で、同じく漫画家でありながらも、新作も描けずに妻のアシスタントに甘んじている早川俊夫(柄本佑)が妻の担当編集者・桜田千佳(奈緒)と不倫関係に陥ったことから始まる、ウソとホントが交差する心理戦を描いている。
 対する佐和子は運転免許を取得するため自動車教習所に通い始める。最初はアクセルすら踏めなかった佐和子だが、若手の教官・新谷歩(金子大地)と出会ったことで、運転技術が向上する。
 その後、佐和子が描き始めた新作のテーマは「不倫」だった。俊夫がこっそりと佐和子の原稿を見たところ、作中には、教習所で起こった出来事がリアルに描かれていた。
 現実と彼女が描く新作漫画の世界が入り交じりながら進行していく、よく練り込まれた脚本。そして、どこまでが真実でどこまでがフィクションなのか。観る者をを惑わすような、堀江監督の演出と、意外な結末ながらも、それらを不自然に感じさせない展開が素晴らしい。
 この要因として、脚本の優秀さもさることながら、ダブル主演の黒木華と柄本佑のみならず、金子大地、奈緒といった一流キャストをによるところも大きいだろう。いずれもテレビドラマでは主役を張る面々であり、何気ない感情の表現や、不倫という許されない行為の徐々にのめり込んでいく様を、丁寧に描いている。
 不倫をはたらいた夫に対する“復讐”が、実は漫画家として再生を促す叱咤激励に繋がっていく締め方も心地良いものだ。このラストシーンは、観客をいい意味で裏切るものでもあった。
<評価>★★★★☆
<公式X(旧Twitter)>https://twitter.com/watatona_2021
<監督・脚本>堀江貴大
<製作>中西一雄、小西啓介、鳥羽乾二郎、久保田修
<プロデューサー>小室直子、村山えりか
<スーパーバイジングプロデューサー>久保田修
<ラインプロデューサー>原田文宏
<撮影>平野礼
<照明>川邉隆之
<録音>加藤大和
<美術>布部雅人、春日日向子
<装飾>加々本麻未
<衣装>宮本茉莉
<ヘアメイク>外丸愛
<編集>佐藤崇
<音楽>渡邊琢磨
<劇中漫画>アラタアキ、鳥飼茜
<助監督>成瀬朋一
<制作担当>仙田麻子
<主題歌>eill「プラスティック・ラブ」(Pony Canyon) https://eill-palette.ponycanyon.co.jp/
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  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2022/03/09
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