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【映画レビュー】「はい、泳げません」(2022 日本) [映画]

【映画レビュー】「はい、泳げません」(2022 日本)
 スポーツライターとして名高いノンフィクション作家・高橋秀実のエッセーを基に、独自の脚本を加え、映画化された作品。
 哲学を教える大学教員の小鳥遊雄司(長谷川博己)は、ケチのつけようがないほどの完璧な男性だが、唯一といっていい弱点は「泳げないこと」。ひょんなことからスイミングスクールに入会してしまい、そこで、女性コーチの薄原静香(綾瀬はるか)と出会う。
 初めはプールに入ろうとするとお腹を下すほどの水恐怖症だった雄司だが、静香の指導によって、徐々に水に慣れていく。
 雄司には、泳げない理由があった。水難事故で一人息子を失い、それが原因で離婚したという過去があった。対する静香には、交通事故に遭った過去があり、水泳によるリハビリで立ち直るきっかけを与えられていた。双方とも「泳げない理由」と「泳がなければいけない理由」があったのだ。
 ストーリー序盤は、三枚目という長谷川博己の新たな一面が覗けるコミカルなシーンが続くものの、中盤からは雄司が埋められない心の傷と、トラウマを克服していく様を中心に描かれていく。
 また、理屈っぽい雄司に対して、時には“鬼コーチ”と化し、プールへと導いていく静香も一本気な女性を綾瀬はるかが好演している。
 大河ドラマ「八重の桜」で夫婦役を演じた2人のダブル主演という触れ込みだったが、コロナ禍の封切りだったこともあり、興行収入は振るわず、“爆死”という評価もされてしまった同作。しかしながら、プールを通して、心を通わせ、後悔を克服し、前へと向かわせる清々しい結末を迎える。
 長谷川と綾瀬のみならず、雄司の前妻・美弥子(麻生久美子)や、雄司の新たな恋人でシングルマザーの奈美恵(阿部純子)ら、脇を固める演者の好演も、同作を締まったものにしている。
 脚本に意外性はないが、こうしたシンプルなストーリーも、悪くはない。
<評価>★★★☆☆
<公式サイト>https://hai-oyogemasen.jp/
<公式X(旧Twitter)>https://twitter.com/hai_oyogemasen
<公式Instagram>https://www.instagram.com/takanashi_oyogemasen/
<監督・脚本>渡辺謙作
<企画>孫家邦
<プロデューサー>有賀高俊
<撮影>笠松則通
<照明>水野研一
<録音>柿澤潔
<美術>渡辺大智
<衣装>立花文乃
<ヘアメイク>宮内三千代、澤田久美子、栗原里美
<編集>日下部元孝
<音楽>渡邊琢磨
<助監督>飯島将史
<原作>髙橋秀実「はい、泳げません」 https://www.shinchosha.co.jp/book/133551/
<主題歌>Little Glee Monster「magic!」「生きなくちゃ」(Sony Music) https://www.sonymusic.co.jp/artist/LittleGleeMonster/discography/SRCL-12169
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