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【映画レビュー】「コレクティブ 国家の嘘」(原題「Colectiv」/2019 ルーマニア・ルクセンブルク・ドイツ) [映画]

【映画レビュー】「コレクティブ 国家の嘘」(原題「Colectiv」/2019 ルーマニア・ルクセンブルク・ドイツ)
ブカレストライブハウス「コレクティブ」での火災で犠牲者が出るところから始まり、病院で助かるはずの命が次々と失われていくことから、スポーツ新聞「ガゼタ」による調査報道を軸としたストーリー展開のドキュメンタリー映画。前半は、医療業界と癒着し、腐敗し切った政府を追い詰める様を淡々と描いている。「メディアが権力に屈したら国家が国民を虐げる」のセリフは、せいぜいコタツ記事と、芸能スキャンダルしか追いかけられないこの国の腐れっぷりをも言い表しているようだ。記者に直接、不正を告発しようとした看護師に対し「このようなリークは正しいやり方ではない」とたしなめる場面など、報道記者としてのプライドを感じさせる。後半は、新任の保険相が改革と透明化に奔走するものの、腐敗した前政権によるネガティブキャンペーンにより、次の総選挙で再び政権を奪回してしまうという救いようのないラスト。まるで我が国を描いているようなディストピア作品だ。しかしながら、ルーマニアのスポーツ新聞は政府相手に闘った事実はあるわけであり、つくづく、この国に、真の「マスメディア」や「ジャーナリズム」は存在しないことを感じさせられる作品でもあった。
<評価>★★★★☆
<公式サイト>https://transformer.co.jp/m/colectiv/
<監督・撮影>アレクサンダー・ナナウ
<製作>アレクサンダー・ナナウ、ビアンカ・オアナ、ベルナール・ミショー、ハンカ・カステリコバ
<脚本>アントアネタ・オプリ、アレクサンダー・ナナウ
<編集>アレクサンダー・ナナウ、ジョージ・クレイグ、ダナ・ブネスク
<音楽>キャン・バヤニ
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コレクティブ 国家の嘘(字幕版)

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  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2022/04/02
  • メディア: Prime Video






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